どうも、安讃です。
以前アップした旅行会社のマルス端末についての記事の改良版になります。
JRの乗車券類を発券する箇所というとみどりの窓口がその代表的な例ですが、JRから委託を受けた一部の旅行会社においても、駅のみどりの窓口と同じようにマルス端末が設置され、JRの乗車券類を発券することが可能な箇所があります。
旅行会社で発売される乗車券類には、乗車券類委託発売規程という内部規程(詳細は省略)において委託旅行会社の略号を定め、それが乗車券類の発行箇所に丸囲みで表記されます。この後紹介していきますが、例えばJTBであれば○に交、名鉄観光であれば○に名、といった具合です。
インターネットが普及してネット上で旅行商品の販売が容易になったことにより、旅行会社の市中店舗は年々減少しています。また、新型コロナ禍がそれに拍車をかけ、店舗閉鎖や廃業に追い込まれる旅行会社も少なくありません。年々旅行会社でJRの乗車券類を買うということも難しくなっていく中で、「JRの乗車券類を旅行会社で買う」という記録を残すべくまとめることにした所存であります。
※まだ個札をすることのできるすべての旅行会社を集めているわけではないので、該当箇所の画像は「準備中」と表示しています。
大手の旅行会社
言わずと知れた日本最大の旅行会社。委託販売記号は旧社名の「日本交通公社」の「交」から取っています。駅前の路面店舗やショッピングモール内の店舗など、各地に様々な形態の店舗がありますが、コロナ禍の影響を受けて徐々に市中店舗を減らしつつあります。
現存する日本最古の旅行会社で、JR西日本の子会社の旅行会社。
(OM) 日本旅行リテイリング
日本旅行のカウンター店舗の運営事業を担う子会社。2020年5月に日本旅行サービスと日本旅行OMCトラベルが合併して設立されましたが、2023年12月31日付で日本旅行に経営統合し、委託販売記号は先述した日本旅行の「日」に変更されました。委託販売記号は合併前の「日本旅行OMCトラベル」の「OM」から取っています。
(準備中)
日本旅行の東北地方における事業を担う地域子会社。
(準備中)
日本旅行の北海道における事業を担う地域子会社。
「近畿日本ツーリスト」「近ツー」「近ツリ」等の名で知られる近畿日本鉄道を母体とする旅行会社。委託販売記号の「KC」は持株会社の「KNT-CTホールディングス」から取られています。
JR・私鉄・バス会社系の旅行会社
(準備中)
秋田県を中心にバス事業を展開する羽後交通が、「事業本部 旅行担当」として旅行事業を展開しています。かつては「羽後交通観光」という子会社が存在しましたが、2023年7月をもって事業を終了し、親会社である羽後交通が事業を継承するという形になりました。横手市の本社にマルスが設置されています。
(ヤ) 山交観光
(準備中)
山形県を中心にバス事業を展開する山形交通系列の旅行会社。山形市の本社にマルスが設置されています。
(宮) 宮交観光サービス
宮城県を中心にバス事業を展開する宮城交通系列の旅行会社。仙台駅近くのバス営業所に隣接する本社にマルスが設置されています。
(準備中)
関東地方の大手私鉄である東武鉄道系列の旅行会社。主に東武鉄道沿線にカウンター店舗を展開するほか、全国各地に法人支店が存在します。
JR東海系列の旅行会社で、主に同社の駅構内にカウンター店舗があります。一部店舗ではハイカウンターを設け通常の出札窓口のように機能しています。
(名) 名鉄観光サービス
名古屋鉄道(通称・名鉄)系列の旅行会社。主に同社の沿線でカウンター店舗を展開するほか、全国各地に法人支店が存在します。
奈良県内を中心にバス事業を展開する会社。今どき珍しく分社化はしておらず、奈良交通の旅行事業部として旅行事業を展開しており、委託販売指定も「奈良交通」で受けています。JR奈良駅近くにある本社の旅行センターにマルスが設置されています。
(阪) 阪急交通社
(準備中)
関西の大手私鉄である阪急電鉄系列の旅行会社。
(準備中)
山口県を中心にバス事業を展開する「防長交通」系列の旅行会社。徳山駅前の周南本社にマルスが設置されています。
(準備中)
同じく山口県の下関市周辺を中心にバス事業を展開する「サンデン交通」系列の旅行会社。
(準備中)
福岡県の大手私鉄である西日本鉄道(通称・西鉄)系列の旅行会社。
北陸新幹線金沢開業に伴い、並行在来線である信越本線・北陸本線の新潟県区間を運行する第3セクターとして発足した「えちごトキめき鉄道」。利用者の利便を維持するため、JR時代に引き続き一部の駅にはあくまで旅行会社扱いではありますがマルスが設置され、みどりの窓口として営業しています。
(あ) あいの風とやま鉄道
同じく北陸本線の富山県区間を運行する第3セクターとして発足した「あいの風とやま鉄道」。こちらもJR時代に引き続き、1自治体あたり1つの駅に旅行会社扱いでマルスが設置されています。
上2社に同じく、北陸本線の石川県区間を運営する第3セクターとして発足した「IRいしかわ鉄道」。こちらもJR時代に引き続き、旅行会社扱いでマルスが設置されています。
石川県の能登半島を走る旧国鉄七尾線の和倉温泉以北を継承した第3セクター鉄道の「のと鉄道」。穴水駅構内にある旅行センターにマルスが設置されています。
(準備中)
高知県の旧国鉄中村線と、国鉄の未成線である宿毛線・阿佐線(ごめん・なはり線)を継承した第3セクター鉄道の「土佐くろしお鉄道」。中村駅・宿毛駅・安芸駅にマルスが設置されています。
新聞・メディア系の旅行会社
(山) 山新観光
(準備中)
山形県の県紙である山形新聞社系列の旅行会社。山形新聞・YBC山形放送などが入る「山形メディアタワー」1階のトラベルセンターにマルスが設置されています。
(新) メディアシップ・ブランド
新潟県の県紙である新潟日報社系列の旅行会社。かつては「新潟日報サービスネット」が旅行事業を行っていましたが、2022年6月に人材派遣事業などを展開する別の子会社に事業が譲渡されました。
(準備中)
読売新聞系列の旅行会社。
(広) たびまちゲート広島
(準備中)
広島電鉄傘下の広電観光と中国新聞傘下の中国新聞トラベルサービスが合併し設立された旅行会社。かつては「ひろでん中国新聞旅行」という名称でしたが、「たび」事業だけではなく観光施設やカフェの運営など「まち」事業の展開も開始したことから現在の社名になっています。
協同組合・インハウス系の旅行会社
(農) 農協観光
名の通り農業協同組合(JA)のグループであり、その組合員向けの旅行を中心に事業を展開する会社。以前は全国各地に支店がありましたが、現在では支店の統廃合が進み各地方に1つ程度の支店級の店舗でしかJR券の発売はできなくなっています。
(大) 大学生協事業センター
大学生協のうち、「大学生協事業センター」が旅行業を展開しており、組合に加盟する一部の規模の大きい大学では生協の店舗に旅行カウンターにマルスを設置しJR券を即時発券できるようになっています。東京大学では本郷キャンパスと駒場キャンパスにマルスが設置されています。
(芝) 東芝ツーリスト
主に東芝グループ向けに事業を展開する旅行会社。個人旅行の取り扱いは取りやめていますが、大阪の梅田にある西日本支店でのみJR券や航空券の個札を専用の窓口を設けて行っています。
その他の旅行会社
(立) 共立観光
新潟県を拠点に事業を展開する地域密着型の旅行会社。十日町市の本社の1階にある十日町支店にはマルスが設置されています。
(HP) 羽田旅客サービス
(準備中)
羽田空港で案内業務などを受託する会社で、旅行業も行っています。マルスは現在第3ターミナルの観光情報センターに設置されています。委託販売記号は社名の英称「Haneda Passenger Service」の頭文字から取っています。
(タ) T-LIFEホールディングス
(準備中)
「タビックス」ブランドで事業を展開する旅行会社。2022年1月にタビックスジャパンや東日観光など、いくつかの旅行会社が合併し事業分野別(個人旅行はT-LIFEホールディングス、法人旅行はT-LIFEパートナーズ)に再編されました。委託販売記号はタビックスジャパンの「タ」を引き続き使用しています。
(キ) 中部キャラバン
(準備中)
名古屋周辺を拠点に企業を展開する地域密着型の旅行会社。名古屋市名東区の地下鉄上社駅近くの本社にマルスが設置されています。
(中) ニューワールドツーリスト中国観光
(準備中)
国鉄のOBが主体となって設立され、広島県を拠点に東京・大阪・福岡にも営業所を構える旅行会社。
(FJ) フジトラベルサービス
愛媛県民であればだれもがその名を知っているであろう、愛媛を本拠とするスーパーマーケットチェーン、「フジ」の子会社の旅行会社。主に同社の運営するSCである「フジグラン」の店内に市中店舗を構えていますが、2020年秋から2021年春にかけて大規模な店舗網の整理を行い、マルス端末が多くの店舗で撤去され、店舗についても愛媛と広島に絞って営業しています。
以上です。
閲覧ありがとうございました。