どうも、安讃です。
首都圏街歩き、今回は丸の内・皇居周辺をレポートします。
スタートはもちろん東京駅の丸の内口から。今回は建築物について特に着目して街を見ていきますが、まず最初にKITTEと丸の内駅舎の対比を見物しました。前者はレンガ建築、後者は機能性を重視したモダニズム建築となっています。なかなか着目することがない視点ですが、個人的には装飾の多い建築も機能性を重視した建築もそれぞれに個性があっていいと思います。
KITTE丸の内は1931年に建てられた東京中央郵便局の建物の一部を保存活用する形で開業した商業ビルです。中に入ると建物の骨組みが吹き抜け部分から丸見えとなっています。あえて骨組みを強調することで、テナントの内部がよく見える状態になっているなど、新しいのか古いのかよくわからなくなる建築であると感じました。
そして背後には巨大なビル、JPタワーが建っています。後述しますが、こういった昔の建物を保存しつつ高層化も行った建築は丸の内地区には多くみられ、このエリアの特徴ともいえるかもしれません。
KITTEの屋上は広場として一般開放されており、東京駅を発着する列車を眺められる絶好のスポットとあってか子連れが多く訪れていました。
こういった屋上の一般開放や、テナントとして全国各地のご当地ものを扱う店舗が多く入居しているなど、郵便局が関わるビルだからこそ「公共性」を大事にしているということも感じられました。
今度は丸の内仲通りにやってきました。車両の通行を規制して歩行者天国にした上で様々な催し物やキッチンカーなどが営業しており、人の営みや賑わいを感じられる場所です。丸の内はビジネス街というイメージが強いですが、ビジネス需要だけではない賑わいも取り入れようとしている現況を垣間見ることができました。
第一生命の本社ビルとして使われているこの「DNタワー21」も先ほどのKITTE・JPタワーと同様に古い建築と新しい建築の融合がみられます。戦前の近代建築の代表的な作品ともいわれ、また戦後にはGHQの庁舎としても使われるなど、現役ながら歴史を後世に伝え続けています。
明治生命館も見物。こちらは東京中央郵便局のモダニズム建築とは対照的に様式建築であり、装飾が多いのが特徴です。そして1997年に昭和の建築物として初めて重要文化財の指定を受け、かつては重要文化財というと神社仏閣などが多かったのが近代建築にも価値が認められるきっかけとなったというのも興味深い点です。
今度は皇居の内側の方へ入っていきます。それにしても前回歩いた渋谷周辺と比べて空間に余裕があり、空が広いなと強く感じました。これも渋谷のように複数の企業が関わってまちづくりをしているのではなく、丸の内が「三菱グループ」という1つの私企業が大きな影響力を持ってまちづくりを進めたということに関係していそうです。
なんだかNHKニュースのエンドカードみたいな景色のところに来ました。皇居の中には初めて入りましたが、観光客の姿はまばらでとてもゆったりとした時間が流れていました。都会の雑踏に疲れた時にここに来ると落ち着けるかもしれません。
今回は丸の内・皇居周辺を散策しました。丸の内は「ビジネス街」というイメージが強く、淡々としていてあまり面白みのない街なのかなと想像していましたが、1つ1つの建築物をよく見てみると歴史を重ねて発展し、ビジネス街だけではない多面的な要素も取り入れようとしていることを実感しました。
今回は以上です。
閲覧ありがとうございました。