瀬戸の疾風

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JR四国の「みどりの券売機プラス」を初めて利用してきた話

どうも、安讃です。

 

 

今回はJR四国管内でも最近増えつつある対話型券売機、「みどりの券売機プラス」を初めて利用してきたという話です。

 

この対話型券売機は端末の名称としてはアシストマルスと呼ばれ、JR各社がそれぞれ独自の愛称を設定しています。今回取り上げるJR四国、およびJR西日本では「みどりの券売機プラス」と呼ばれています。なお、JR東日本では「話せる指定席券売機」、JR東海では「サポート付き指定席券売機」のように呼ばれています。

 

アシストマルス自体は2010年頃からJR西日本管内で設置が始まり、その後みどりの窓口の補完や代替として全国に設置が広がっていましたが、自分の出身地であるJR四国管内、ならびに現住地であるJR東日本管内においては近年まで設置がなく、なかなか利用する機会がありませんでした。

しかし、JR四国管内では昨年夏に香川県善通寺駅詫間駅愛媛県今治駅から設置が始まり、今年春には徳島県鳴門駅愛媛県伊予北条駅に設置され、徐々に設置台数が増えています。さらに、今年10月以降に四国4県の16駅に設置が予定されており、それと引き換えにみどりの窓口を廃止することが決まっています。

【社長会見】「みどりの券売機プラス」を16駅に設置します

https://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2021%2007%2026.pdf

JR四国はもともとMV端末の設置駅や設置台数も少なく、JR東日本で多いとされるMV誘導もみられなかったため、今ある窓口をこれ以上廃止していくことはしないだろうと思っていました。ですが、昨今のコロナ禍や人手不足なども影響して業務の効率化を図るべく導入を進めていく模様です。

なお、プレスリリースにある通り香川県琴平駅への導入は「令和3年度香川県公共交通利用回復緊急支援事業費補助金」、愛媛県川之江駅壬生川駅・内子駅・伊予大洲駅・宇和島駅への導入は「令和3年度(愛媛県)観光振興事業費補助金」を活用しています。導入にあたってはコロナ禍における自治体からの補助金も活用されているようです。

 

前置きが長くなりましたが、私の地元である今治駅にもこの「みどりの券売機プラス」が設置されているため、試しに利用してきました。

 

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今治駅みどりの券売機プラス

ちなみに、今治駅みどりの券売機プラスはみどりの窓口の代替としてではなく、みどりの窓口自体は残存しあくまで補完として稼働しています。今年の3月からはみどりの窓口の営業時間が5:15~22:00だったのが8:30~20:00に短縮されました。

 

早速この「みどりの券売機プラス」を用いて、今回はJR四国の企画券「若者限定四国フリーきっぷ」を購入します。この企画券は購入の際に公的証明書の提示が必要なため、オペレーター機能を用いて発券します。

 

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券売機右下の「オペレーターを呼び出す」のボタンを押すとこのような画面に切り替わります。待ち人数は1人で、すぐにオペレーターとつながりました。ちなみにですが、オペレーターはJR西日本に委託しているそうです。だからJR西日本のアシストマルスと同じ「みどりの券売機プラス」っていう名前なのか、と思いました。

聞いた話だとオペレーターセンターが混雑していてかなり待たされることもあるようですが、今回の利用ではそんなことはありませんでした。

 

以下、オペレーターとのやり取りです。

「ご用件をお伺いします」

「明日8月4日から有効の、若者限定四国フリーきっぷを購入したいのですが」

「かしこまりました、確認いたしますので少々お待ちください」

その後、企画券タリフのようなものを見ながら企画券の内容を確認していました。

 

しばらくして、確認画面が券売機の画面に表示されます(写真は未撮影)。

「こちらのきっぷでよろしいでしょうか。」

「はい。」

「では、こちらのきっぷ生年月日の確認が必要なのですが、公的証明書はお持ちでしょうか?」

「学生証で大丈夫ですか?」

「学生証ですね、かしこまりました。学生証をカメラで確認するので右側の読み取り台へお願いします。」

「(学生証を読み取り台に置く)」

「確認できました。ありがとうございます。」

「お支払いは現金とクレジットカードどちらになさいますか?」

「現金でお願いします。」

この後支払いを行い、出てきたきっぷがこちらです。

 

今治駅MVA発行 (企)若者限定四国フリーきっぷ

発行箇所表記は「今治駅MVA」。JR四国だと「MVA」となるようです。北と九はAMV、東はVA、海と西はアシスト付きと通常のMVで発行箇所表記に差はないので、MVAの表記は四国だけみたいです。

利用資格が限定されている企画券ということもあり、記名欄があります。ただみどりの窓口と違い係員による記名はされないので、自分で記名する必要があります。

 

 

これがみどりの窓口だと、企画券の内容を確認する作業がないので早いのですが、やはりJR西日本に委託しているせいもあってかJR四国の企画券の情報がまだまだ行き渡っておらず、確認作業に時間を取られる点ではマイナスかなぁと。今後の改善を望みたいとところです。

実際、Twitterで交流している方でも「伊予灘ものがたりを申し込んだのに宇和海の指定席を買わされそうになった」「バースデイきっぷは指定席の交付回数は無制限なのに6回までしかできないと言われた」などの声がありました。やはりJR西日本JR四国という会社の壁は厚いようで、それぞれの地域に根付いた対応が出来ないのは難点であると感じます。

 

 

余談ですが、オペレーター機能で通話中は上部の画面にこんなものが表示されます。

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JR四国の公式キャラクター、「すまいるえきちゃん」と「れっちゃくん」です。券売機の名前はJR西日本と同じで素っ気ないなあと思っていましたが、こんなところにJR四国らしさがあるとは。かわいいのでこれのためだけにオペレーター機能を利用してしまいそうです。

 

 

おわりに、みどりの券売機プラスを初めて利用してみて、改善するべき点はありましたが、それでも有人窓口と同じように相談しながら買えるという点では、大きく利便性を損なうことなく安心して利用できると思いました。

今度は現住地の東京の方でJR東日本の「話せる指定席券売機」も利用してみたいところです。

 

以上です。

閲覧ありがとうございました。